埼玉県女性キャリアセンター

さいたま市中央区新都心2-2 ホテルブリランテ武蔵野4階
(運営受託:株式会社キャリア・マム)

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事例紹介<在宅ワーク発注企業>

アイスカプロジェクト

会社概要
長崎県長崎市に拠点を置き、中小企業・個人事業・アーティスト向けに ホームページ制作、動画制作、BGM制作、TVのCM制作を手がけています。これらの制作を通して、クライアントのウェブコンサルティングを一貫して提供しています。

アイスカプロジェクト 川崎さん

在宅ワーカーを活用するきっかけを教えてください

 長崎県主催の「在宅ワークスキルアップ講座(画像動画編集コース)」の講師を担当したことがきっかけで、在宅ワーカーとのネットワークができました。講座が終了してからも、仕事情報の共有や、業務の助け合いなどの情報交換会を月一回程度行っていました。そのつながりで、在宅ワーカーに発注できそうな業務が発生した際に案件に合ったスキルを保有する人材に声をかけることで、在宅ワーカーの活用が始まりました。

どのような業務を発注していますか

 講座の教材資料の制作やインタビュー関連業務、動画制作関連業務などです。オブザーバーとして、シナリオ制作が得意な方とイラストレーターを引き合わせ、Web書籍メディアを企画したこともあります。

在宅ワーカーへの発注の実情や、メリット・デメリットを教えてください

 はじめは無理のない範囲でできることからお願いしています。当社の姿勢としてあえて言うなら、「仕事を通じて成長していく」という気持ちで発注しています。在宅ワーカーはさまざまな事情を抱えていることが多いことを踏まえ、納期は長めに設定しています。

 在宅ワーカーを活用するメリットは、きめ細かい仕事をしてくれることです。非常に粘り強く責任感の強い方が多いため、こちらも気づかされることが多いと感じています。大きなデメリットはありませんが、唯一難しさを感じるのは「連絡」についてです。忙しいのは理解していますが、業務連絡には中一日位で対応してほしいと考えています。

アイスカプロジェクトの仕事環境

在宅ワーカーと働くうえで大切にしていることを教えてください

 成果物に対しては必ず褒めるようにしています。修正を入れる際にも「ここを直せばさらに良くなります!」と前向きにお伝えするようにしています。そのようにして成長してもらうことで、結果的に業務が進めやすくなります。

在宅ワーカーが成長を感じた事例を教えていただけますか?

 業務を通じてSNS運用をマスターするまでに成長した在宅ワーカーがいます。こちらの疑問を解消できるほどのスキルを身につけ、他社で長期契約のSNS運用を獲得するまでに至りました。

 また、前職は全く違う業界出身の在宅ワーカーで、当初は講座準備等の細々した業務を発注していましたが、インスタグラムが得意だったので「得意分野を強めた方がいい」と助言した結果、現在では大きな顧客先を獲得し、収益化にも成功しています。ほかにも人柄を評価し、単発の仕事を任せていた在宅ワーカーは、Wixを使ったサイト制作を独学でマスターし、現在では全国に仕事のつながりを広げています。

求人に応募する際にポートフォリオは必須ですか

 ポートフォリオなど成果物の提出をお願いしています。長崎県のスキルアップ講座を担当した際にも、専用サイトを設け、フィードバックしてほしい作品をアップロードし、共有・添削できるような仕組みを作りました。講座終了後も作品を送ってくるような方には、前向きな姿勢が感じられます。

 また優秀な在宅ワーカーと仕事をしたいと考えているため、動画などのWeb関連の制作物は閲覧・ダウンロードできる形にしてアピールしてほしいです。事前に成果物を発注者に提示しておくと、そのスキルに応じて発注することができます。

採用時に重視しているポイントを教えてください

 人柄です。スキルアップ講座の受講者には「明るく、笑顔で、楽しく。」と指導しています。私自身がそのような方と仕事がしたいからです。楽しくなくては、報酬を得たとしても、なぜ頑張っているのかという疑問が湧いてきます。笑顔で元気に働いた方が精神的にも、健康にもいいのです。

アイスカプロジェクトの仕事環境

継続発注している在宅ワーカーの納品について教えてください

 客観的に見てできの良い成果物を納品してくる在宅ワーカーには再度発注します。またきめ細かさが感じられる成果物や自分にない視点を持つ在宅ワーカーからは、私自身も教えられることがあります。

仕事のチャンスを広げるためのポイントを教えてください

 発注する在宅ワーカーには「セルフプロモーションできるようになってください。」と伝えています。ポートフォリオを制作し、SNSを運用することで、それらは全て営業ツールになります。まずは近い人から仕事をもらえるよう、身近な人に自らができることをアピールし、ファンやフォロワーを増やしてください。そして小さい仕事でもいいので獲得してください。不思議なことに、ひとつできたら、なぜか次につながっていくのです。まずは最初のきっかけ作りのための行動を起こしましょう。

 当社でもスキルに見合った案件を発注するため、在宅ワーカーにはスキルや実績をアピールするためのSNSのアカウントやホームページアドレスの提示をお願いしています。

これから在宅ワーカーを活用する企業様にアドバイスをお願いします

 企業は入社した社員を育てますよね。はじめから100%のスキルや業務スタイルがある人は意外と少ないと思います。相性がよく、長くお付き合いできそうな人材がいる場合には「育てる」ことをおすすめします。
 小さい企業でも社員を数人雇用すると固定費がかかります。外部の在宅ワーカーに業務を分散する方法も、今後の働き方として広がっていくのではないかと思います。発注する側はテレビ局のプロデューサーのような役割をすることで、仕事がまわっていくと考えています。

 また、発注者だけで完結できる案件や仕事もありますが、その場合仕事の幅が広がりません。外部に発注することで、その方の周辺から新しい案件の話へ進んでいき、仕事になっていったケースもあるので、win-winの関係を心がけています。

今後生成AI活用が加速する社会において、在宅ワーカーはどのような努力が必要でしょうか

 これは私自身も現在トライしている問題です。生成AIが日々の進化することで、今日の知識が明後日になると変わる社会になり、多くのプロのクリエーター達もそのことに向き合っている最中です。生成AIの活用は時短につながります。またその文章や動画などのアウトプットは標準以上で、本当によくできています。しかしながら、『その人の特徴がない(制作者の個性が反映されにくい)』ように感じてしまいます。

 生成AIを使用して時短を図りながらも、いかに自分の感性や個性を入れていくか、自分の言葉に変えていくか、あるいはプラスしていくかが必要だと思います。今から在宅ワーカーを目指す方は、生成AIを利用することで取り組みやすいチャンスの時代が訪れています。しかし、そのまま使用するのではなく、内容を咀嚼し何度も練り直すことが必要です。AIを活用することですごいことができる社会ではあります。チャンスは多いと思いますが、働く人々にとっても色々な意味で岐路に立たされている時代だと思います。

インタビュアー:咲田歩