事例紹介<在宅ワーカー>
飯田由香里さん
職 種:マネージャー
前 職:広告代理店の総務事務
ワークスペース(仕事をしている場所):リビング

娘が小学4年生の時から在宅ワークを始め、今年で6年目になります。現在はマネージャーとして、大勢の在宅ワーカーが関わるアノテーション業務や覆面調査の取りまとめを依頼する業務を担当しています。
以前は、広告代理店で総務事務をしていました。退職後10年以上専業主婦でしたが、時間に縛られない働き方があると夫に勧められ、在宅ワークに出会いました。その流れでいくつかの仲介事業者に登録したのですが、顔が見えない相手との仕事に不安を感じ、あまり積極的に動けませんでした。そんな中、ふたたび夫が、埼玉県主催の「在宅ワーク初級コース」のチラシを持ってきてくれたため、おじけづきながらも参加してみることに。そこで「仕事に応募してみましょう」という宿題が出たので、課題を進めるため応募したところ、すぐには採用されませんでしたが、もともと経験のあった入力業務にお声がかかるようになり、少しずつ在宅ワークをスタートさせていきました。
仕事は家族が集まるリビングの片隅でおこなっています。メールを返信しながら家族と話したり、仕事の合間に洗濯物を取り込んだり、仕事が生活の一部になっている感覚です。Zoomで仕事の話をしている最中に、夕方学校から帰ってきた娘がちらっと画面に入り込んでくる、なんてことも。ただ、コロナ禍は大変でした。在宅勤務となり家で仕事をしている夫、オンラインで授業を受けている娘、そして在宅ワーカーの私が、と気づけばリビングに家族が大集結!という場面もありました。
仕事と生活の切り分けは特に意識していませんが、メリハリはつけています。例えば、私はわりと夜型なので、朝早くから仕事をしないと決めています。早い時間に連絡を下さるワーカーさんもいますが、朝9時以降に仕事をスタート。昼食後に再開し、夕方5時頃までには切り上げるのが大枠のスケジュールです。その他にも、土日はなるべく仕事をしない、月3回あるピアノレッスンの時は強制的に仕事をお休みにするなど、自分のライフスタイルに合わせて調整しています。
私にとってのメリットは、自分のペースで、主体的にスケジュール調整できる点です。突然ランチのお誘いがあっても、仕事をやりくりして「いつでも行けるよ!」と応じられるところですね。着替えたりメイクしたりせずに、普段どおりの格好で仕事ができるのも気に入っています。デメリットは、強いて言えばオンオフがないことですが、仕事の合間に漫画を読んだり昼寝をしたり、自分の好きなように休憩を挟めるので、それほど苦ではありません。
やりがいを感じるのは、難しい仕様のある仕事をバシッと納品し終えた時です。検品が終わり、クライアントの検収も終わると、心の底から「あー、終わった!」と大変気分がいいです。「在宅ワーカーさんみんなのお陰で納品できました!」という達成感があります。仕事をしていて一番嬉しかったのは、「飯田さんみたいになりたいです」と言ってくれた人がいたことです。すごいマネージャーは他にもたくさんいますが、素直に受け取ろうと思います。

今でこそZoomでお話する機会も増えましたが、ワーカーさんとのやりとりは文面でおこなうことが多いので、言葉の選び方には気を配っています。例えば、「~です」と言い切ると、高圧的な印象を与えてしまうので、「~ですね」と文末をソフトに言い換えてみるなど、顔が見えない相手だからこそフランクに、しゃべりやすい相手だと感じられる文面を心がけています。親近感のあるやり取りを重ねることで、チームで働いている感覚を持ってもらえるといいな、と思っています。
在宅ワークをする中で成長したと感じるのは、仕事に対する考え方です。仕事は業務を終わらせ、納品するだけではありません。当然、人とのやりとりがあり、そこから学ぶことは多いです。例えば、同じ仕様書でも、人によって違う解釈をされることがあります。では、どうしたら解釈がぶれずに理解できる仕様書が作れるだろうかと考えます。他のマネージャーが便利な関数を活用しているのを見て、「どうやって作っているんだろう?」と興味が湧き、次の業務に生かしてみることもあります。周りの方々の仕事への姿勢や取り組み方を見て、日々勉強させてもらっています。
「もう、外勤では働けないかな」と思うほど、在宅ワークという働き方に満足しています。時間に縛られず、このまま自分のペースで働き続けていきたいです。仕事における今後の展望は「なるべくラクをしたい」ということです。同じ分量の業務をもっと効率よく、もっと短時間で成し遂げるにはどうしたらいいかを常に考えています。そこで生まれた時間を使って、漫画を読んだりゲームをしたり、ピアノの練習をしたりと、趣味の時間をさらに充実させていきたいです。
最初のうちは、何でも応募してみるといいと思います。最初の一歩を踏み出すのは勇気がいりますが、実際に仕事をしてみると、意外とすんなりできてしまったり、「自分ってこんなことができたんだな!」と驚いたり、“やったからこそわかる発見”があります。経験を積み重ねていき、ふと気づくと、最初はまるで考えていなかった仕事をしているな、という地点にたどり着いているかもしれません。
あとは、わからないことがあったら、どんどん聞いてみること。意欲的に質問やコメントをくれる人は大勢の中でも印象に残るので、「またこの人にお願いしたいな」と、今後の仕事につながっていきやすいと思います。また、講座や交流会に参加するのも、思いがけないご縁につながることがあり、おすすめです。私の場合、スキルアップコースで一緒に学んだ仲間がマネージャーになっていて、たまにランチをしたり、仕事の相談をしたり、今でも交流が続いています。はじめは、報酬よりも経験値を上げていく感覚で、積極的に何でもチャレンジしてみることが大事だと思います。